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七つの会議② [本のこと!]

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七つの会議という本を読んだ。

「あなたにとって、仕事とはなんですか?」の答えが、自分にとって仕事をスムースにして、モチベーションを保つための源泉になると考え、前回その答えを出すヒントをこの本から見つけられるかもしれないというところで、その続きを今回に託した。
さて…


最初に、この本は企業小説であって、仕事に対するHow to本ではない。
だから、ダイレクトにこうした方が良い、ああすれば良いといったことは書かれてない。
しかし、ある企業内で、何人かの登場人物を取り巻くエピソードが非常に現実的で、現在自分の置かれた立場に共通する部分もあり、きっと多くの人にも参考になると思う。


現在の社会環境下では、インサイダー取引、粉飾決算、下請法違反、社内隠蔽、産地偽装、不当解雇やセクハラ、パワハラなどなど様々な倫理違反がマスメディアで取りざたされている。

この物語は、そんな倫理違反を題材に8つのエピソードが構成されて全体の1つのストーリーを形成し、現実的に描かれている。
各エピソードには、それぞれ主人公たる人物が登場して話しが展開する。そのエピソード1つ1つが全体ストーリーの鍵になっていくわけだ。
8つ目のエピソードで、この物語の完結、企業の実態が浮き彫りにされる。

登場してくる主人公達は、それぞれ職務が異なっていたり、置かれている立場も異なったりしている。そして、彼らは「仕事とは何か」「何のために仕事をするのか」といったことを、自ら考え作り出し、職務をまっとうする。それが大きな問題を引き起こし、それぞれの主人公達に影響をおよぼしていく。その仕事に対する考え方の良し悪しは、読者の判断になるだろう。
中には、口先だけのいい加減な人物(個人的な見方)も出てくるが、その人物の行動も反面教師になる。



物語の企業内で発生する部門間のセクショナリズムなども、実にリアルに描写されていて面白いという感覚を超えて、ドキッとさせられる部分もある。

異なる部門間で他の部門のやり方に意見をしたりする。ただ意見するだけなら良いが、指示的な発言であれば、「あなたが口出すことじゃないだろう」といった口論になるだろう。
同じ会社の人間同志であっても、こういったセクショナリズムは働く。
時にはそれが、怒りや恨みを引き起こし、有益な情報まで遮断されたりもする。

こんなセクショナリズムも物語の展開に大きく影響しているのだ。
物語の内容は詳しくは書かない。上映前の映画の内容をばらすのと同じようなものだから。



本を読み終えて、自分の「仕事とはなんだろう?」という疑問の答えが見つかったか?

結論は、見つかった。
というより、確認できたといった方が良いかもしれない。


「仕事とはなんだろう?」というものに対する答えは、様々な側面があり、いろいろな考え方があるのは理解しているつもりでいる。
だから、仕事に対する職種や立場によって答え方は変わってくるだろう。
大企業、中小企業、自営業。
メーカーであったり、商社であったり。
営業だったり、製造だったり。
経営者、中間管理職、一般社員、アルバイト、技術者だったりと、いくつもいくつも立場があって考え方もある。


結局、自分が確認できたことというのは、「仕事とは自信をもって生きるためにすること」ということ。

なんか偽善者的な発想になってしまうが、「誰かの何かの役に立ちたい」という気持ちが自分のモチベーションになっている。
それは、もちろん家族でもあり、会社の仲間でもあり、顧客でもある。

「自信を持つ」ということは、自分にウソをつかないこと。
そして「生きる」ということは、自分がしたいと思うことを素直に行動に移し、それが誰かのために何かの役に立つだろうかを考えて行動すること。
だと思う…
かなり、かなりきれいごとを言っているが、本音だ。
よく組織には向かない人間と言われるが… それも褒め言葉だ(^^)v


この「七つの会議」の企業のような組織であれば、組織には向かないと言われた方良い。



業績を伸ばすために人を裏切る行為はしない


しないと思う…。


しないようにしたい…(^^)v


いや、絶対にしてはいけない!!


七つの会議

七つの会議

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2012/11/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)






タグ:書評
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